重度円形脱毛症に対するバリシチニブ治療反応の予測因子:単一施設における70例の後方視的多変量解析

Baricitinibによる重症円形脱毛症の治療反応予測因子に関する研究 学術的背景 円形脱毛症(Alopecia Areata, AA)は、非瘢痕性脱毛を特徴とする慢性の自己免疫性皮膚疾患です。この疾患の病態は、免疫系が毛包に異常な攻撃を行うことで、脱毛を引き起こします。近年、Janusキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤, JAKi)が円形脱毛症の治療において潜在的な効果を示しており、特にBaricitinibは、JAK-STATシグナル経路を抑制することで、毛包に対する炎症反応を阻止します。Baricitinibは円形脱毛症の治療において顕著な効果を示していますが、患者の治療反応には高いばらつきがあり、その反応を予測する因子はまだ十分に解明されていません。そのため、本研究は多変量解析を通じて、...