脓毒症関連肝障害における時間依存のマルチオミクス統合

敗血症関連肝機能障害における時間依存的マルチオミクス統合 はじめに 敗血症、特に重症例は、全身感染により多臓器不全を引き起こし、世界中で年間最大500万人が敗血症で死亡しています。従来、敗血症関連肝機能障害(Sepsis-Associated Liver Dysfunction, SALD)は、黄疸と高ビリルビン血症を伴う症状と考えられていました。研究が進むにつれ、肝機能障害は敗血症の初期段階で発生することが分かりましたが、現在のところこの疾患に対する特効的な治療法はありません。 近年、ゲノミクス、トランスクリプトミクス、プロテオミクス、メタボロミクスなどのマルチオミクス技術(Multi-Omics Technologies)が急速に発展し、個別化医療の進歩を著しく促進しています。しかし、単...