局所TSH/TSHRシグナル伝達は大腸癌におけるCD8+ T細胞の枯渇と免疫回避を促進する

TSH/TSHRシグナルは大腸癌においてCD8+ T細胞の枯渇と免疫逃避を促進する 背景紹介 大腸癌(Colorectal Cancer, CRC)は、世界的に見ても発症率と死亡率が高い悪性腫瘍の一つです。免疫チェックポイント阻害療法(Immune Checkpoint Blockade, ICB)は一部の患者において顕著な効果を示していますが、特にマイクロサテライト安定型(Microsatellite Stable, MSS)の大腸癌患者の多くはICB療法に反応しません。腫瘍微小環境(Tumor Microenvironment, TME)におけるCD8+ T細胞の機能枯渇は、腫瘍の免疫逃避や免疫治療耐性の主要な原因の一つです。これまでに、レプチン、ステロイドホルモン、糖質コルチコイドなど...