クリプトスポランギウム属の放線菌から単離されたベンゼン含有ポリケチド、Cryptoic Acids AおよびB、および修飾ジケトピペラジン、Cyclocryptamide

Cryptosporangium属放線菌から発見された新規ベンゼン環含有ポリケタイドおよび修飾ジケトピペラジン 学術的背景 微生物の天然産物は、薬剤開発において重要な価値を持っています。特に、放線菌(Actinomycetes)は、アミノグリコシド類、マクロライド類、テトラサイクリン類抗生物質など、多様な治療用化合物の豊富な供給源となっています。しかし、近年、既知化合物の頻繁な再分離が天然産物に基づく薬剤発見の主な障害となっています。この問題を解決するために、研究者たちは共培養、二次代謝シグナル分子の添加、培養中の高温処理など、さまざまな新しい方法を試みています。本論文の著者らは、未解明の放線菌属に注目し、新しい化合物骨格の発見を目指しました。 本研究の対象は、Cryptosporangiu...

Talaromyces cellulolyticus BF-0307から単離された新規ジヒドロイソベンゾフランCelludinone C

Celludinone Cの発見とSOAT阻害活性に関する研究 学術的背景 コレステロールエステル化酵素(Sterol O-Acyltransferase, SOAT)は、コレステロールのエステル化反応を触媒する酵素であり、細胞内の脂質恒常性の維持に重要な役割を果たしています。SOATには2つのアイソザイム、SOAT1とSOAT2があり、それらの組織分布と構造には顕著な違いがあります。SOAT1は多くの組織や細胞に広く存在するのに対し、SOAT2は主に肝臓と腸に発現しています。研究によると、SOAT1はアルツハイマー病やがんなどの疾患と密接に関連しており、SOAT2は心血管疾患の潜在的な治療標的とされています。したがって、SOAT1またはSOAT2を選択的に阻害する化合物の開発は、臨床的に重...