グルタミン分解はミトコンドリア経路の活性化に関連し、膠芽腫の治療標的となり得る
膠芽腫の代謝再プログラミングとグルタミン代謝の関係に関する研究 背景紹介 膠芽腫(Glioblastoma)は、高度に侵襲性の高い原発性脳腫瘍であり、予後が極めて不良です。現在の標準治療には手術、放射線療法、化学療法が含まれますが、根治的な治療法はまだありません。近年、代謝再プログラミング(metabolic reprogramming)が、がん細胞が急速な増殖を維持するための重要なメカニズムの一つと考えられています。膠芽腫細胞は、解糖系(glycolysis)、ミトコンドリア酸化リン酸化(mitochondrial oxidative phosphorylation)、グルタミン分解(glutaminolysis)などの代謝経路を変化させることで、腫瘍微小環境における栄養制限に適応していま...