急性リンパ性白血病における治療標的としてのRBM39:共転写スプライシングの破壊
RBM39の標的化による高リスク急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)の治療可能性の研究 背景概要 急性リンパ芽球性白血病(Acute Lymphoblastic Leukemia, ALL)は、子供や若年者に多く見られる血液系悪性腫瘍です。標準的な化学療法による治療で寛解率は高いものの、再発性・難治性B-ALL患者の長期生存率は50%未満に留まります。特に、Ph-like ALL、KMT2A再編成、MEF2D融合などの特定の分子サブタイプでは予後がさらに悪化します。再発・難治性B-ALLに対する効果的な治療法の開発は、血液腫瘍学における喫緊の課題となっています。 近年、RNAスプライシングの異常がALLを含む多くの癌で広く発見され、治療標的となる可能性が示されています。RNA結合モチーフタン...