切除可能な肢端黒色腫における新補助療法としての溶瘤ウイルスOrienX010およびトリパリマブのIb相試験
術前溶瘤ウイルスOrienX010と抗PD-1阻害剤トリプライマブを用いた切除可能肢端黒色腫の治療:フェーズ1b臨床試験 背景 肢端黒色腫(Acral Melanoma、AM)は、進行性が高い黒色腫の亜型であり、中国人の間で発症率が高く、黒色腫全体の約40%を占めます。近年、黒色腫の治療に一定の進展が見られたものの、現行の免疫療法はAMにおいて効果が限られ、新たな術前治療法の確立が必要とされています。AM特有の低腫瘍変異負荷(TMB)と免疫抑制状態により、抗PD-1単剤治療に対する反応率は低く、生存期間も短いです。 近年、術前免疫療法は術後補助療法よりも強力な免疫応答を誘導し、無病生存率(DFS)や全生存率(OS)の改善が期待されています。一方、溶瘤ウイルス療法は、腫瘍微小環境を「免疫冷状態...