外来ストロークリハビリテーションにおけるロボットヒップ外骨格の安全性と有効性

安全性与有效性:ロボット股関節外骨格が外来診療における脳卒中リハビリに与える影響

研究背景

脳卒中はアメリカ成人の主要な障害原因であり、脳卒中生存者の80%が歩行速度の低下、耐久力の低下、歩行の非対称性などの歩行障害を経験し、コミュニティ内での歩行能力が制限される。このような行動障害は、脳卒中後に生じる多種類の神経筋の変化の組み合わせ(皮質脊髄経路の伝導と制御の減少、筋萎縮と虚弱、バランスと姿勢制御の障害、異常な筋協調作用など)に起因する。脳卒中後リハビリの目標は、最大限の機能回復を促進し、就労や社会参加、コミュニティ参加を実現することである。歩行能力の回復は日常生活に戻るための重要な部分である。

近年、軽量でモジュール化されたロボット股関節外骨格が外来診療やコミュニティ環境においてシームレスに統合される可能性が浮上している。これにより、集中的な歩行訓練を日常生活活動と組み合わせることが可能になる。また、これらのロボットは機能的課題の練習を損なわずに、慢性的な障害に対して専用の訓練を行うことができる。しかし、この新世代の軽量モジュール型ロボットによる慢性脳卒中患者の歩行パフォーマンスに関する影響を外来診療や家庭、コミュニティ環境で調査した研究は少ない。このため、こうしたロボットを日常的なリハビリ戦略に組み込むためのガイドラインを提供するために、より多くの臨床研究が急務とされる。

研究出典

本研究はRebecca Macalusoらによって2024年に行われ、『Journal of Neuroengineering and Rehabilitation』に発表された。研究はShirley Ryan AbilityLabを含む共同機関で行われた。通信著者はArun Jayaramanで、メールアドレスはajayaraman@sralab.orgである。記事の詳細については以下を参照:Macaluso et al. Journal of Neuroengineering and Rehabilitation (2024) 21:127。

研究目的と方法

本研究の目的は、三星電子有限公司が開発した歩行強化および動機づけシステム-股関節(GEMS-H)の安全性と有効性を分析し、脳卒中後の外来リハビリ環境で補助的に使用した際の影響を評価することである。

平均60歳で中風の発症から平均6.5年が経過した41名の参加者を募集し、新型コロナウイルスのパンデミック時期に前向き単一群介入縦断研究を実施した。疾病予防管理センターのガイドラインに従って、従来の外来診療環境を大幅に改編した。全ての参加者は6-8週間にわたり、18回の訓練を受けた。足首に装着する活動量計を使用して、研究全期間中の1日の歩数を収集した。また、経頭蓋磁気刺激を使用して基準時および訓練後に両側下肢の4つの筋肉の皮質運動興奮性をテストした。

主な結果

訓練終了時、主な結果として歩行速度が0.13メートル/秒向上した。歩行耐久力、バランス、機能的歩行も改善され、6分間歩行テストでは47メートル増加し、ベルグバランススケールでは2.93点向上し、機能的歩行評価では1.80点向上した。1日あたりの歩数も有意に増加し、平均で1日1750歩増加した。訓練により下肢の運動誘発電位が35%増加し、内側腓腹筋の随意運動閾値が有意に低下(5.7点減少)した。

結論

GEMS-H股関節外骨格を使用した歩行トレーニングは、慢性脳卒中患者の歩行速度、歩行耐久力、およびバランスを著しく改善した。日常活動も改善し、特に1日あたりの歩数が増加した。皮質運動興奮性の変化は、このデバイスを用いた訓練が脳卒中後に見られる左右半球間の不均衡を是正するのに役立つ可能性を示唆している。

研究のハイライト

  • 重点発見:GEMS-H股関節外骨格を用いた歩行トレーニングは、歩行速度、耐久力、およびバランスを顕著に改善し、日常歩数を増やすことで日常活動を改善した。
  • 研究方法の革新性:三星が開発した進化的な股関節外骨格を用いて、外来環境で安全かつ効果的な歩行トレーニングを実施。
  • 研究対象の特殊性:特に慢性期脳卒中患者を対象としたリハビリ。

その他有益な情報

本試験はclinicaltrials.govに登録されている(NCT04285060)。研究は亜急性および慢性脳卒中患者に対し、第三の証拠を提供し、18回の45分間のGEMS-H歩行トレーニングが歩行速度、歩行耐久力、およびバランスを顕著に改善することを示している。

この記事は最終的に、脳卒中患者に対してGEMS-H股関節外骨格を用いた歩行トレーニングの安全性と効果の評価をまとめ、GEMS-Hが外来脳卒中リハビリの有効なツールであり、歩行リハビリを推進し生活の質を向上させる上で重要な意義があることを示している。